どちらを取るべき?実務者研修と初任者研修の違いを徹底解説!

介護研修のステップでは、「介護職員初任者研修」と「介護福祉士実務者研修」の2つについて、資格取得講座を開講しています。ただ、これから介護の世界の扉を叩こうと思っている人にとって、それぞれの違いがわからないということもあるようです。
ここでは、初任者研修と実務者研修の共通点、また違いについてできるだけわかりやすく説明したいと思います。

初任者研修と実務者研修の共通点は?

初任者研修と実務者研修はいずれも国家資格ではない

いずれも介護の現場に携わる人の資格という点では、共通です。
また、初任者研修と実務者研修ともに、国家資格ではないという点も覚えておいてください。初任者研修は厚生労働省認定の公的資格、実務者研修は「文部科学大臣及び厚生労働大臣の指定した学校又は厚生労働大臣の指定した養成施設において介護福祉士として必要な知識及び技能を修得」するための研修と位置づけられています。
いずれも国家資格ではありませんが、介護の現場で正しい知識を持つこと・スキルがあることの証明となります。介護施設によっては、資格手当の対象にもなるようです。介護施設に就職する際に、資格を持っているのとそうでないのとでは待遇が異なる場合もあります。履歴書にきちんとかける資格という点で、2つの資格は非常に価値のあるものです。

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受講カリキュラムのうち、共通する科目がある

初任者研修と実務者研修の受講カリキュラムのうち、9科目が共通になっています。
また介護スタッフのキャリアとしては、初任者研修の次に実務者研修が位置づけられていますので、初任者研修の資格を持っていれば、実務者研修を受講する際に上記共通科目の受講免除(130時間)を受けることができます。

◎共通科目

  • 人間の尊厳と自立
  • 社会の理解Ⅰ
  • 介護の基本Ⅰ
  • 生活支援技術Ⅰ
  • 生活支援技術Ⅱ
  • 認知症の理解Ⅰ
  • 障害の理解Ⅰ
  • こころとからだのしくみⅠ
  • 介護課程Ⅰ

先に初任者研修を履修しておけば、実務者研修へのステップアップの際に少しだけスムーズになるというのは嬉しいポイントです。

初任者研修と実務者研修の違いは?

実務者研修は、介護福祉士の受験資格

介護スタッフとして取得できる資格の中で、介護福祉士は唯一の国家資格。この資格を取得するためには、実務者研修の修了が必須となります。一方、初任者研修は終了しても受験資格になりません。将来介護福祉士を目指す人は必ず実務者研修を受講するようにしましょう。

受講科目は、実務者研修の方が圧倒的に多い

これから介護の資格を得るために勉強しようと思う方にとって、気になるのはどれくらい時間がかかるのかということ。実際どれくらいの科目を履修しないといけないかというと…
○初任者研修…9科目/130時間
○実務者研修…20科目/450時間
となっています。科目で11科目、時間でいうと320時間もの差があります。

初任者研修には修了試験がある

初任者研修には、カリキュラム修了後に筆記試験が課せられています。一方、実務者研修には修了試験はありません。
実務者研修では、より深い知識を学び、実習の時間も多いので、より実践的なカタチで授業は進みます。座学では得られないものも多いので、試験で習熟具合を測る…というものではないようです。
ちなみに、初任者研修の筆記試験は難しいものではありません。学習内容を理解しているか確認するために実施されています。万一不合格になっても、追試験があります。
>>【関連記事】意外なハードルも!介護職員初任者研修の試験は難しい?

初任者研修・実務者研修 どちらから受講をするべき?

介護スタッフ未経験の場合、初任者研修から受講する人が多いですが、実務者研修から受講することも可能です。先に述べたとおり、初任者研修で学ぶ内容は実務者研修に含まれているものもあり、実務者研修から介護のキャリアをスタートさせるという手もあります。一方で受講時間の違いもあり、すぐに資格を取りたいという方には実務者研修は少しハードルが高いかもしれません。

こんな人には初任者研修の受講がおすすめ!

段階を踏みながら、介護の世界について理解を深めたい人

初任者研修は、介護の知識・スキルを学ぶ上での入門的な資格です。介護の知識がまったくない方が、基礎知識を身につけるには最適な資格と言えるでしょう。また介護業界がどのようなものか、少しずつ知見を広げたい方にとってもぜひ取得してほしい資格です。
取得には、初任者研修を実施しているスクールでの受講が主になります。ある一定の資格を満たせば、ハローワークの求職者支援制度も利用できます。
>>介護職員初任者研修の授業料が無料になる?ハローワークの求職者支援制度について教えます。

費用をあまりかけず、早く資格を取りたい人

初任者研修は、後述の実務者研修に比べ、受講費用が低めに設定されていることがほとんどです。各学校でのキャンペーンなども活用すれば、もっとリーズナブルに受講することもできます。
また、基本的に通信講座とスクーリング(学校での授業・実技)で資格取得を目指しますので、通信講座をしっかり活用すれば、学校に通う時間は最低限ですみます。この点でもすばやく資格をとって、お仕事に役立てたい人にはうってつけの資格かもしれません。

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こんな人には実務者研修の受講がおすすめ!

介護福祉士に早くなりたい人

将来、介護福祉士の資格を取りたいなら、実務者研修の修了は必須です。できるだけ早くキャリアを形成したい人は、介護未経験・初心者でも取得できる実務者研修を真っ先に修了するというのも選択肢の一つとしてはありでしょう。
また、初任者研修の内容も実務者研修のカリキュラムに含まれますので、もし初任者研修を受講していて途中から実務者研修に切り替える、というケースも可能です。※スクールによっては途中切り替えができないところもありますので、事前によく確認しておきましょう。

サービス提供責任者として働きたい人

介護のお仕事の一つに、「サービス提供責任者」というものがあります。サービス提供責任者とは『介護事業所に必ず配置が必要とされる職業名』です。これは、実務者研修の資格があれば働くことが可能です。初任者研修の資格では就くことができません。
仕事内容は、介護職員としての業務はもちろんのこと、訪問介護サービス計画の作成やヘルパーへの指示・指導、事務作業、さらには介護サービス利用者の家族とも接する場面もあり、広範囲に渡っています。また「訪問介護サービス利用者40名に対して1名以上サービス提供責任者の配置」が義務付けられているため、介護サービスを提供する上でとても重要な役割を担っています。
当然、報酬なども異なってきます。早期にキャリアを形成したい人は、実務者研修を取得してソンはないと思います。

ある程度勉強できる時間が取れる・費用面に余裕がある方

実務者研修は初任者研修の上位資格という位置づけです。できる仕事も幅広くなりますが、その分、取得にかかる時間と費用が多いという点にも注意しましょう。
先に述べたとおり、カリキュラム修了までにかかる時間が初任者研修と比べて320時間も長いので、資格取得へのモチベーション維持が必要です。また授業の内容の理解には、予習と復習も不可欠ですので、ある程度学習できる時間を確保したほうが良いでしょう。

また受講にかかる費用も、初任者研修に比べると高め。もちろん、初任者研修を受講してから実務者研修を受講するのであればその分の費用が多くかかります。
ある程度の負担額になりますので、金銭面での準備も必要になります。

初任者研修と実務者研修の費用(受講料)の違い

初任者研修の受講料:地域やスクールごとに異なり受講料に開きがあります(60,000円~88,000円)平均75,000円程度

介護福祉士実務者研修:所持資格により受講料が異なります。※一般的に所持資格とは初任者研修(ヘルパー2級)を指します。平均97,000円程度

初任者研修(旧ホームヘルパー2級)を所持の方:(88,000円~130,000円)

どちらが良いか迷ったら…ステップの無料相談会へ!

ここまで書いたとおり、初任者研修・実務者研修には、共通するところもありますが、異なるところもたくさんあります。特に、今後のキャリアをどう考えるのかというところで、どちらを先に受講するべきか変わってくると思います。
自分がどちらを受講すべきか迷ったら、ステップの無料相談会へぜひお越しください。それぞれの状況に合わせたキャリアプランニングから授業の受講相談、料金のことなど幅広く相談に応じております。
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