ホームヘルパー2級と初任者研修の違いとは?職務に与える影響とは?
介護の資格を取得したい方の中には、「ホームヘルパー2級(1級)」という資格について聞いたことがある方もいるかも知れません。でも、「ホームヘルパー」の資格を取りたくても現在は資格取得できるスクールはありません。なぜなら、「ホームヘルパー」の資格は改称され、「初任者研修」「実務者研修」などになっているからです。
とはいえ、「ホームヘルパー」の資格自体に効力がなくなったかというとそうではありません。ここでは、主に、「ホームヘルパー2級」の内容と「初任者研修」の内容についてお伝えします。
「ホームヘルパー2級」から「初任者研修」に変わったワケ
介護資格制度の見直しが入り、介護キャリアパスを明確化するため
介護職員の必要数について、厚生労働省の調べでは、2025年までに介護職員数は現在の2倍以上必要であると予測されています。その原因は、65歳以上の人口伸び率と生産年齢(15~64歳)人口・労働力人口の減少率にあります。老齢者が増える一方で、それを支える介護者が不足するためです。
将来的に介護職員の人材確保は国としても大きな課題です。しかしながら、単に介護職員数を増やしただけでは介護スキルや知識における質の低下を避けることはできません。そこで『介護職において優秀な人材をより多く育成する』ことを目的として、2013年4月1日の介護保険法施行規則改正で介護資格制度の見直し、介護キャリアパスを明確化しました。その際「ホームヘルパー2級」が「初任者研修」へと名称が変わりました。
名称が変わっただけではない! 資格取得方法が異なる
前述の通り、「ホームヘルパー2級」と「初任者研修」はほぼ同じ位置づけにあります。とはいえ、現状から将来を見据えた変更がいくつか加わっています。
カリキュラムの変更
厚生労働省からの資料でも発表されていますが、高齢者の人口比率と共に認知症患者数は増加傾向にあります。実際の介護現場においても、より多くの認知症患者に対応するおことが求められています。介護人材に、そのような現場で活躍してもらうために「初任者研修」では、「認知症の理解」という科目が新たに追加されました。
実習の廃止
「ホームヘルパー2級」では、30時間の実習がありました。「初任者研修」ではそれが廃止になり、その分スクールでの授業時間が増えています。
修了試験の実施
「ホームヘルパー2級」では、全カリキュラムの修了によって資格取得ができました。一方「初任者研修」では、カリキュラム修了後の筆記試験(1時間)が義務付けられています。ただし、合格は難しくなく、授業で学んだことをしっかり理解しておけば問題はありません。
資格の名称が変わったことで職務に影響はあるの?
ホームヘルパー2級と初任者研修では、履歴書での資格効力はほぼ同じ
介護資格制度の見直しがされたのが2013年のこと。そのため、「ホームヘルパー2級」の資格がもう無効になったかも…と考えている方もいるかも知れませんが、そんなことはありません。資格制度上、名称はなくなりましたが、2012年以前に取得した資格の効力は失っていません。訪問介護員2級養成研修課程修了』または『ホームヘルパー2級修了』と履歴書に自信を持って書くことができます。資格内容もほぼ「初任者研修」と同じなので、採用選考時には同等に扱う施設も多いようです。※ホームヘルパー2級の正式名称は『訪問介護員2級養成研修課程修了』です。
ただし混同してはいけないことは「ホームヘルパー2級の修了者は、介護職員初任者研修の修了者ではない」ということです。「ホームヘルパー2級」所有者が「初任者研修修了」と履歴書に書くことはできません。
ホームヘルパー2級と初任者研修では、給与の違いはほとんどない
ホームヘルパー2級と初任者研修の資格による給与の違いを付けている施設はほとんどありません。いずれの所有者でも資格手当をつくケースがあります。介護職員として働くのであれば、持っておいて損はない資格と言えるでしょう。
さらに給与アップを目指すのであれば、実務者研修、介護福祉士と順を追って資格取得していくとよいでしょう。興味・関心のある方は、是非チャレンジしてみてくださいね!
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